北陸新幹線の開通で思うこと2015/03/15 20:49

昨日、北陸新幹線が開通して、最速2時間半で、金沢と東京が結びつくことができるようになりました。

テレビ放映も、地元の人達も歓迎一色で塗りつぶされた光景を見ながら、ふと、また、これで、地方文化がまた、崩壊されていくかと思うと寂しさを拭いきれません。

鉄道路線は、いつまでも効率と時間短縮を目的に、その進歩はどどまる所を知りませんが、切り捨てられていく、多くの文化や人の心のありようまでも、変えていくのではないかと思います。

この処、出張で毎週のように金沢まで来て仕事をしておりますが、
新幹線が直接停まる駅の周辺以外は、何も恩恵を受けず、むしろ、切り捨てられている現状を知るにつけて、哀しいものを感じています。

私の出張先は、金沢から富山方面に向かう駅にあるのですが、JRから第3セクターに移行されたために、路線はズタズタにされ、料金も上がり、電車の本数も減らされ、更に、いままで停まっていた、急行列車すらなくなり、不便に不便を重ねるようになりました。

高岡の駅などのキオスクでは、駅弁など購入することができたのに、JRから第3セクターに無理やり移行されたために、キオスクは廃棄され、今では何もない駅に成り果てました。

電車の運賃も、2つの第3セクターをまたぐために、運賃も大幅に値上げとなりました。

高岡の駅などは、大幅改造をし、新しい駅として莫大な費用をかけたのに、今後は新幹線も停まらず、ただ単に素通りしてしまう駅に成り下がり、街の衰退はますます拍車がかかるようになってしまいました。

金沢だけが、一人勝ちになってしまいましたが、その金沢の街すらも、新幹線の開通に伴って、市の中心部が駅前に移動してきてしまうので、名古屋のように、中心街が栄から、駅前に移動してしまったように、古くから市の中心として繁栄していた、片町や香林坊が軒並み衰退して、加賀百万石の文化の終焉を迎える第一歩となっています。

時間効率を追求したつけが、これからいたるところで顕在化してきます。
金沢の文化や、落ち着きのある風情を見るにつけ、崩壊の一歩が始まった悲しさを感じます。

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