店舗リニューアルに思う2011/11/06 20:07

昨日の日経新聞の土曜日版に、
先ほどリニューアルした、銀座阪急デパートの記事が載っておりました。

既存のデパートを、男性専用に特化したデパートにしたことで、売り上げが伸びたとの記事でした。

売り上げの伸びた要因について新聞記事の内容は、男性4人に一人がいまや、独身なので、その独身男性はお金にゆとりがあるので、高額商品の購買に意欲的で売り上げに寄与しているとのことでありました。

先日、同じ場所に立っている、元西武百貨店が、ルミネになったことで、その見学を兼ねて、この阪急デパートに見学に行ってきました。

ルミネは、若い女性をターゲットにしており、店内は色とりどりで、
各階に出店しているお店も、若い女性が買いやすい品ぞろえと、雰囲気を演出しておりました。

通路幅も狭くして、雑多な店の構成は、毎回違った顔が見せることができるように、わざと迷路上にして、訪れる度に発見を促す仕掛けがしてありました。

この賑わいを感じた後で、入った阪急百貨店は、男性客のみをターゲットにしております。

この新しくリニューアルした店舗、1階に足を踏み入れた瞬間から、排他的で、しかも誰もが購入することのできない、ブランドを取り揃えて、とりすましている感じをうけ、また、内部照明も暗く、色彩計画も黒を基調にして、陰湿この上ない店づくりをしておりました。

この雰囲気から、購買層は、中年の比較的お金にゆとりのある世代でなく、40歳前後の、若いビジネスマンをターゲットにしていることが分かりました。

しかし、男性で、しかも第1線で活躍する、高級品を買うことのできる購買層がどの程度東京近郊に存在しているのかわかりませんが、このような店構えで、本当に売れているのかしらと感じを受けました。

ルミネ見学の当日、この店舗に入ったお客を見ておりましたが、ほとんどの客は、ここの商品の袋を持っておりませんでした。

ルミネの開店直後の賑わいを見てきた為か、男性専用百貨店の陰湿さと暗さだけが印象に残りました。

デパートに買い物に行く楽しみは、商品だけを目当てでなく、イベント性や、その店の持つ華やかさが重要だと感じております。

男性だけをターゲットに絞ったことで、若い女性のいない店舗とは、かくも華のない店舗になり、歩いていても少しも楽しくない店舗が出来上がるのだなとつくづく、マーチャンダイジングの難しさを感じました。

あと、一年もしたら、たぶん方針をかえてMDをやり直すと思いますが、
ここの店舗を計画したプランナーは、男性の妻もしくは、女性の買い物のついでに、男性用品を買っててもらえるという通常の買い物パターンを熟知していない可能性があります。

ここの百貨店と同じように店舗展開をしている店舗に、新宿伊勢丹のメンズ棟ガあります。

新宿伊勢丹のメンズ棟は、まさに男性専用で特化して成功している店舗ですが、男性用品が売れる行動パターンは。伊勢丹で自分(女性)のものだけ、あるいは、高額の買い物をした女性の心理的負担を軽減するかのように、メンズコーナーにそのまま移動して、男物の用品を買っている、夫婦を見かけることが多々在ります。

男性がそのまま、消費の王道に行くには、まだまだ時間がかkりそうです。男性の買い物嗜好は、直線的で、目的を持って買い物に行くので、
女性客と同伴でない場合は、ほとんど、ウィンドショッピングを行わないで、他の店舗に寄り道することはありません。

これから、銀座阪急のメンズ百貨店が、継続的に営業成績を上げられるか注視していかなくてはいけませんが、動き回ることが必要でない男中心の店舗、華のない店舗、色気のない店舗には、それが男性用品に特化した店舗といえ、生き残っていくのは難しいのではないかかと、、隣接にリニューアルしてオープンされた、華やかな、ルミネと比較すればするほど、先行きに不安を受けました。

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