限りある命との追いかけっこ2025/05/01 08:36

本日掲載の写真は、鎌倉妙法寺の苔の階段です。


昨日は、朝からすがすがしい気候と気温で、絶好の行楽日和でしたので、思い立って鎌倉に行って来ました。
鎌倉は、日本の観光地としてあまりにも有名になりすぎて、ここも京都と一緒で多くの外国の観光客でごった返しています。

この喧噪を避けて、新緑の鎌倉を楽しもうと、昨年購入していた、
「散歩の達人 鎌倉散歩地図」 交通新聞社発刊の本を頼りに、
今まで行ったことの無い散歩道を歩きました。

ルートは駅前から出発して、大覚寺、妙本寺、安養寺、妙法寺、安国論寺を散策して帰ってきました。

有名な観光ルートから外れたコースなので、観光客が少なくて、
妙本寺の伽藍、妙法寺の苔の階段など、
この季節ならではの、すがすがしい風と新緑を感じた楽しい散策でした。

五つの寺を廻った時点で、9000歩を超えていて、昼近くとなり
かみさんがダウンしたので、当初目標としていた、九品寺、補陀洛寺、光明寺など材木座方面や海岸を行くことができませんでした。
海を眺めながらの休憩は断念して、
駅周辺で、昼食を取って、抹茶パフェを食して帰ってきました。

昨年72歳の誕生日を迎えた関係か、日本人の健康年齢が平均72歳という強迫感が、元気な内にできる限り歩こう、観光しようと夫婦共通の目標であります。

齢を重ねると、限りある命との追いかけっこです。
幸い、今の時点では、食欲旺盛、薬の世話になっていないし、
お互い健脚で、24000歩程度が限界歩行可能距離ですが、歩くのは苦でなく、その他の疾患もないので、どこでも出かけられます。

この追いかけっこは、必ず最後は追いつかれてしまうと言う、必敗の運命を背負っておりますのでなおさらです。

命が芽吹く、新緑のこの季節を楽しもう2025/04/21 08:55

春から夏になる季節が一番良い季節です。
桜が散り始めると、日本も気候が安定して
もっとも活動するには良い季節です。

同じように、秋から冬に向かう季節もいいのですが、
秋は、日差しがつるべ落としの様に短くなって、
すべての命、木々の葉が色づき枯れてきますので、
老人には、来るべき厳しい冬の到来を感じさせますので、
とにかく、寸暇を惜しんで、夏が来る前に、
命が芽吹く、新緑のこの季節を逃してはいけないのです。

生命活動がもっとも活発になる季節をとらえていくと
自分の命も若さもずっと保っていられる感じがします。
この時期に、爽やかな風を追いかけない人は、
認知症の始まりか、老衰の始まりです。

高齢者の心配する事は、健康である事と、お金に困らないこと、
家族に迷惑をかけないように認知症にならないことだと言われております。

しかし、最近ネットで調べましたら、それらを総合して不幸に陥れる、
忍び寄る老衰に対して注意をしなくてはいけないと記載がありました。
老化現象は、日々の暮らしを平凡に過ごしていますと、
家族すら気がつかないものですが、
密かに進行しておりますので、久しぶりに会う友人など、
一緒に生活をしていない人にあうと、
彼我の差を感じて、一挙に自分や相手が老化していることを感じます。
一番危険なのは、家族が認知された瞬間に老衰は決定的であります。

老衰とは、単に体が弱って、歩けなくなったり、体の一部や全体が動かなくなってしまうことではなくて、、
老衰:加齢による心身の機能低下の状態を指しますと言っております。

老衰の前兆は、次の4点の定義があるとのことです。
・心、身体機能の低下が進む
・食事量が減る
・体重が減少する
・寝てばかりいる

具体の例としては、和田秀樹先生が下記の兆候で老衰の進度がわかると言っておられます。
1)最近は自分から遊びに友達を誘ったことがない。
2)性欲、好奇心がかなり減退している。
3)昔と比べていろいろなことに腰が重くなった。
4)自分の考えと違う意見をなかなか受け入れられない。
5)年下にタメ口をきかれると瞬間的にムッとする。
6)この年ではじめたって遅いとよく思う。
7)お金を使って楽しむより老後に備えてお金を貯めたいと思う。
8)最近何かで感動して涙を流した記憶がない。
9)ごますりとわかっていてもすられると気持ちいい。
10)仕事でアイデアを思いついても面倒くさいので提案しない。

和田秀樹先生は、
感情を老化させない方法として、
第一に大事なのは「脳」で、前頭葉をいかに若返らせるかです。
使い続ければその機能は結構維持されるので、歩き続けていればちゃんと歩けるし、
頭を使い続けていればちゃんと頭も機能が保たれるわけです。
ところが意欲が落ちてしまうと、頭を使ったり体を使ったりすることが面倒くさくなる。
そして、だんだん足腰も脳も衰えてしまいます。と述べておられます。

脳を活性化するために、この夏が来る前の一番過ごしやすい季節に
外出して、頭にも足腰にも大きな刺激をもらいましょう。

本日掲載の写真は、先日訪れた、西武秩父の羊山公園の芝桜です。
しだれ桜と芝桜が素晴らしいです。

来月、連休明けは、大阪万博に行く予定です。
今日考えていることは、明日に繋がります。
来るべき未来の提案に触れ、短期間での世界巡りをすることで、
明日への活力と地球上での日本のあり方など、また吸収してきたいと思っています。

桜のように散って行くのか?2025/04/11 20:11

今日の写真は、慶応大学の桜の情景です。
雷が激しく鳴って、季節は確実の春から初夏へと歩を進めております。
この写真も、早く掲載すれば良かったのですが、季節外れの感を表しております。

いま、アメリアのトランプ大統領による、関税の対応で、
日本はおろか、世界中がパニックに近い情勢で有ります。
連日、株価のアップダウンが繰り返され、
関税処置に対する日本の対応などは、まさに株価のようにあがったり下がったり
右往左往しております。

事の起こりは、アメリカに製造業の拠点がなくなったことで、
ITなど知的生産者や、株や証券を取り扱う人が、実際、物作り、製造して、手を動かす人より、何倍も給料をもらえることがわかり、
誰もが物作りの地道な生産活動が馬鹿らしくなって関与しなくなったことが敗因です。

そのため、多くの自動車を始め、プロダクト製品は、輸入に頼らざるを得なくなって、アメリカの生産性における国力が衰退しています。

北部の、ITなど知的生産者や、株や証券、銀行などお金を右から左に取り扱う人が、大もうけをして南部のオールドアメリカの人達、実際に物を生産している人との差が、他国の製品の方が安く生産できるので、益々貧困が貧困を呼んでしまって、両者の差が極端に出てしまっています。

南と北、都会と田舎の富のさが歴然と出てしまったことが大きな要因で、古いアメリカ、過去の栄光にすがる素朴なアメリカ人は、皆トランプ大統領がなんとかしてくれると思っていますので、分断の亀裂は深いです。

この現象は、遅かれ早かれ、明日の日本でして、
物作りの拠点は、どんどん海外に移転していき、
国内の生産環境は衰退の一歩です。

農業はおろか、建設業ですら若い人が、きつい仕事と行って
就労する人がいなくなって、高齢化が進み、
単純労働などは、安い外国人が補っていますので、
明日は、日本も第二のアメリカとなってしまうと感じます。

物作りの日本などと言っていた時代はとっくに過ぎてしまって、
資源もない、農業生産もできない、プロダクトを支える基盤も工場もなくなってきた日本はこれからどうしていくのが良いだろうかと、

地道に古いアメリカを住んできた人達の悲鳴を聞くたびに、
資源も農作物も無く、人口も衰退して何も持っていない日本は
早暁、アメリカより早く衰退の道を辿るかと思うと、
海外に行くこともしない、世界を見る目も養っていない、ぬるま湯に浸かっている若い世代を見るにつけ、どうしようもないところまで来てしまっていることを、断末魔のアメリカの絶叫を聞くたびに、考えざるを得ません。

明日は我が身、桜の様に、一時の栄華を極めたら、あっという間に散って行く運命になってしまうのか、桜の花は散っても、今度は、実に甘い豊かなサクランボの実を結実していけるのか、日本も岐路に立っていることは間違いありません。

レイヤーの深さが強み2025/04/04 09:53

NHK大河ドラマ「べらぼう」に触発されて
歌舞伎絵の写楽の模写をしてみました。
単なる模写でないのは、あごを筆者に合わせてデフォルメしております。

浮世絵も実際自分で模写(トレースですが)してみますと
実に細やかな色使い、線の使われ方などがなされており
驚くことが多いです。

誰もみていない、朝ドラの「おむすび」が、ようやく終わり、4月がスタートいたしました。
不思議なことに、かみさんが所属している、三十数名の二つのグループの人達も、
誰一人、この朝ドラを見ていないにもかかわらず、
視聴率史上最低の13%という表示に、NHKもわざと視聴率が10%超えているとして、自分の失態を隠す行為はしないで、いい加減に嘘をつくのを辞めてもらいたいと思っていました。

このどうしようもない、脚本のおかげで、朝ドラは散々でしたが、
夜に、短編ドラマが放映されていることをしり、そちらを予約して視聴しました。
夜ドラ「バニラな毎日」という題名でしたが、素晴らしい主演女優、蓮佛美沙子さんを知る事ができたので、
朝ドラの不作は、世間の広さ、女優の発掘をしって良い方向に進みました。

今度の、朝ドラ「あんぱん」は、まだ4回目の放映ですが、
しっかりした造りで、半年楽しめる予感がします。
最初に面白いドラマは、最後まで面白く感じます。
意味の無い、水に飛び込むようなバカなことを役者に課しておりませんのでまともです。

さて、
NHKも、我々の視聴料を、大リーガーの大谷君に莫大な放映権を取得のために
ひたすら、毎日大谷君一色で、情報に偏っておりますので、辟易しております。
彼は、どこに行ってもいろいろなメディアが取り上げてくれますので、
もう少し違うところに、我ら大事はお金をつぎ込んでもらいたいと思っています。
偏った放送は、日本のスポーツ界が衰退するようにしているだけです。
民放でないのですから、公平にスポーツ全般をかいつまんで取り上げるべきです。

NHKの、一部のスポーツ界への偏った情報から目を転じますと、
朝ドラの混迷、偏向したスポーツ放映とは別に、このところ、大河ドラマが二つ連続して
秀作というか、秀逸なドラマを放映しておりますので、
嬉しい限りです。
平安時代を取り上げた「光る君」
江戸時代を取り上げている「べらぼう」
人間模様だけでなく、日本の美、粋、わびさび、四季や人情の機微を細やかに取り扱っていて、
このように、充実された大河ドラマには、予算をかける価値があると思います。
まだ、本来のテレビ放映にふさわしい、実に豊かな日本の色彩を表現しており、
日本美学の素晴らしさを取り上げレおります。

日本文化の美学は、現代に至るまでに、
縄文、弥生、奈良、平安・・・・令和に至るまで連綿と続いてきています。

他の国のように、自分の政権になったときに、
前の国家や文明のすべてを否定して、
書物や、思想、文化に至るまで、ことごとく破壊した上に成り立っているのが
諸外国の成り立ちです。

一方で、日本のすごさは、過去の歴史の上に、また新たな政権が誕生しても、
先の政権のレイヤーに上に上書きして、前の思想や、文化文明、様式までも隠したり、破壊したりしないで
誰にもわかるように、書物や文化文明を積み上げて築いて、
日本文化は、折り重なった重層化された文化、文明の中で構築されています。

日本文化は、そのため、レイヤというその時代時代の文化文明の折り重なりで成り立っていますので、
とても深遠で、しかも幅が広いものであります。
日本人の根底になる、まさに八百万の神に根ざす、何でも吸収して日本化してしまう、八百万の精神が日本を形成しています。

一方、一神教の世界は、どこを切っても金太郎飴で、歴史が積み重なった重みは、一つの思想の中での深掘りに過ぎません。
彼らは、他の文明をことごとく破壊して、自国に合わせる、植民地や異民族の大量虐殺で、構築してきた文明です。

現在、多くの海外の観光客が日本を訪れております。
(コロナ後に海外旅行に行ったことのない人は実感できないことでしょうが)
日本は、世界で一番安い国に成り下がってしまったという現れです。

日本人から見たら、安く買いたたかれる負の側面が有りますが、異邦人が安さに釣られて、日本に来るだけでない要素を持っていると感じます。

やはり、文化、文明の重層、レイヤーの深さが、
精神の自由さと共に、いろいろな角度から文化文明を表出される日本という国、
建築や生活様式の多様性に魅せられているのではないかと感じております。

退職後に学ぶ2025/03/27 11:40

まだ現役で仕事をしている私の友人関係も、4月の声が聞こえ始め、
ついに定年退職の秒読みが開始されたようです。

実際、社会生活は退職後も永遠と続くのですが、
何故か、定年を迎えると、一挙に社会のお荷物になってしまうという感じを受けるのは、実に長いサラリーマンを、社畜として暮らしてきた人生の「つけ」であります。

3月31日と4月1日では、たった一日しか違わないのですが、
上からの命令で動いてきた指示待ちのサラリーマンにとって、
指示がされない、自分の行動は自分で定めなくてはいけない
つまり、自分で自分を律する生活を築くのは、歳を取れば取るほど
柔軟に対応できなくなって恐怖感しか無いのかも知れません。

動物でも、長く檻の中で暮らすと、野生に戻そうとして
草原や森林に動物たちを開放しても、
また、檻の中に自主的に戻ってくる動物がいると言うことで、
なかなか他人に指示されなくて、独立して歩くのは難しいようです。

そういう私も、4月になると、退職後3年目に突入いたしますが、
退職前は、自主独立への恐怖もありました。

ここで考えたのは、設計畑、建築業界に身においた社会生活を振り返ろうと、まずは考えたのです。
幸いなことに、退職後、書店でふと手にした書籍が、本日掲載の
「シネドラ建築探訪」という本でした。

筆者は、前職「日経アーキテクチャー」と言う建築雑誌の編集者です。
彼は、建築物や住宅、それを設計する建築家が、どのように画かれているかを、「映画やドラマ」を通して、考察してみようという、切り口が斬新な本でありまして、多くの映画やドラマの紹介がされておりました。

友人達、とりわけ設計、建築家に憧れてきた私や退職する友人達には
退職後の時間を有意義にするために、建築物や建築家の面白さを
再考する一助になるのではないかと思います。

人生は、短く、追求するテーマは無限にあります。
暇になる恐怖から、好きなことに目覚めると、今度は時間がいくら合っても足りなくなります。
その好きなことを見つけられない人は、暇に潰されてしまいます。

好きなことから始めて、独立独歩への一助になれば良いとおもい
この、「シネドラ建築探訪」の本を送ります。