神田界隈2013/03/03 21:46

神田駅に近いところに、私の勤務地があります。
昼休みの昼食のみならず、夜の飲み会はもっぱら神田駅周辺界隈を使うことが多いです。

また、はるばる上京してきた友人や、東京駅周辺や新宿界隈で仕事をしている友人や知人が来訪されるときも、神田周辺のお店を使います。

神田は、とても庶民的な町で、大衆路線を走る街で、気取ったところがなく、安いコストでありますが、競争が激しいために、個性的で実においしい店が多いです。

先日、会社の友人に誘われて、神田界隈にある、「油めん」の店に、昼食を食べに行ってきました。

写真は、その「油めん」を提供する店ですが、写真の通り、実にレトロであり、破壊されたデザインが絶妙にマッチして、独特の雰囲気を醸し出しています。

デザイン的にはなんと表現したらよいかわかりませんが、デザイナーが介在しない、庶民の街のお店のショップデザインはとても味があると感じました。

よく再開発された町は、きれいになりますが、とても味気なく、また、よそよそしい雰囲気になるのですが、建築家を介在しない庶民のデザインは、実にボキャブラリが豊富で、面白い建築を生み出すものかと、改めて神田界隈の猥雑な街に魅力を感じた一日でした。

ステキなピアノ 人探しの旅 第2弾2013/03/17 20:47

先週の金曜日の夜、激しい下痢
そして、明け方まで、3回も嘔吐
幸い、下痢と嘔吐の翌日が、土曜日だったこともあり、
医者に行ったあとで、終日寝込んで大事に至らなかったのは幸いでした。

感冒性胃腸炎とのことで、1週間、食欲もなく不調でした。
昨日から、ようやく体力、気力、食欲が回復して来ました。
年初来からの疲れと、寒暖の差で、すっかり体力が落ちていました。

さて、先週の日曜日、ふらふらした体調のなか、無理をおして
上原彩子さんのピアノ・リサイタルに、サントリーホールに行ってきました。

通常、コンサートは、必ず、高い席と格安の席から売れてしまいます。
一番安い席を購入する代わりに、チャンスがあれば、何回もコンサートに足を運びたいことを心情にしていますので、入手したこの券も、ネットで半年前に購入した一番安い席のものです。
ただし、この席ですが、サントリーホールの舞台の裏がわの席に初めて座ることができ、今までと違う雰囲気を味わうことができました。

今年、第2弾の、人探しの旅は、この日の演奏者である、ピアニストの上原彩子氏です。

彼女は、1980年生まれで、2002年に、第12回チャイコフスキー国際コンクール、ピアノ部門で、女性として初めて、日本人として初めて第1位を獲得した女性です。

今年のプログラムは、すべてラフマニノフの曲で構成されていました。
ふらふらした体調でしたが、登場した上原氏は、第1部の演目の13の前奏曲の第一曲目のはじめの音から、すごい音を奏で、これはすごいという演奏で、すっかり体の事を忘れる程でした。

上原さんの演奏は、ピアノの可能性を極限まで、追求する演奏で、ピアノでもこんな音が出るのか、こんな演奏が可能なのだと、その音楽性は言うまでもなく、ピアノの秘めた多くの可能性をいつも提示してくれることです。

この当日の演奏は、昨年のプロコフィエフの演目より、彼女の得意とする演目なのか、超難曲のアンコールの2曲を含めて秀逸でした。

さて、上原彩子氏を人探しの、第2弾に据えた理由は、
第1に、調律師の人と結婚し、6歳を筆頭に3人の子供がいるにもかかわらず、妻であり、家庭、子育て、ピアニストとして、両立され、第1戦のピアニストとして、努力されていることです。
当日の演奏を聞くにつけ、なぜ、子育て、しかも一番手のかかる時期に、こんな大曲を弾き、その演奏レベルも、第1級であることができるかで、とても感銘を受けます。

第2に、上原氏は、ヤマハ音楽教室から、普通の高校へ進み、そのまま海外に留学して、チャイコフスキーコンクールで、一位をとったことで、異色の経歴から、日本では、とても敵が多いです。

師弟関係でずっと育った音大を出た人たちからは、正攻法な道を辿らずに頂点を極めたので、ヤマハの回し者、一企業によって除菌され、純粋培養されただの、商業音楽家だとか、手だけ動いて、芸術的で無いとか、芸大を頂点とする、大学という権威にかこつけて、言いたいことを言われております。

幸いなことに、JTのインタビューの中で、上原さんは、
「でも、クラシックを難しく考える必要なんてないんです。クラシック音楽の世界には、100年前、200年前のヨーロッパの情景が描かれています。知識を詰め込んで「分かろう」とするのではなく、自由な気持ちで、クラシックを聴いた時に心に浮かんでくる風景を楽しんでいただけるといいなと思います。」
と、話されていました。

ブラボーと感動の拍手のなかで、はにかんで、少しも偉ぶるところがなく、観客に応えてくれる真摯な彼女の仕草を見ると、ますます、
これからも、いろいろな軋轢に負けず、かんばれと応援したくなる人です。

はや 4月に2013/03/31 20:20

はや4月になろうとしていますが、今年の気候は異常です。
夏のような日があったために一斉に咲いた桜の花も、冬のコートがいるような寒い日が続いて、多くの人に愛でられることもなく散ってしまいます。

早春賦という歌は、「春は名のみの風の寒さや」と、うたっていますが、通常は、この歌は2月から3月にかけて歌われるものですが、4月の声を明日に聞く今日であっても、ぴったしの歌にあっております。

ある雑誌に、万年筆のおまけがついていたのをきっかけに、万年筆に興味をもったら、いま、万年筆ブームのような感じで、どこの文房具店でも万年筆フェアをやっていたり、万年筆のコーナーが充実しています。

知らなかったのは、私ばかりなのかと、万年筆について記事も多く見かけ、何やら、ネットとか、簡単にメールや写真を張り付けて、簡単に情報が出せる時代になった反動か、自筆で表現する手書きの万年筆が大人気だそうです。

私のブログも、簡単に写真を貼って感想を書くのではなく、もう少し手作り風の味を出したいと、スケッチを多く使う、文章はできる限り書いて自分の証を残そうとしていますが、
まさにこのような心情と一緒で、手書きで一文字一文字書いて、気持ちを相手に伝達するには、万年筆が良いとのことで、一挙に見直されてきたのだと感じました

昔、モンブランやパイロット、セーラーなど多くの万年筆をもっていたのに、すべて紛失して、重ね重ねもったいないことをしたと感じています。

付録の万年筆に触発されて、もう一つ、安い万年筆を購入しました。
使い勝手が良ければ、次は、1万円以上する自分の分身になるような万年筆を物色しようと考えております。